ゴーストハント ファイル7 血塗られた迷宮 #3 その名は浦戸(ヴラド)

殺される!その瞬間、麻衣は起こされた。すべてが夢のようで、しかし、まだその感触が――死の感触が残っている・・・。
 
浦戸はこの館の主、かねゆき氏のことだった。そのお手伝いが度々代わっていたのは、浦戸に殺されていたためなのだろう。霊を呼べるか、と真砂子に聞く。しかし麻衣は、それが真砂子にもあの恐怖を体験させることだと気付き、猛反対する。強く言い過ぎたか、ナルは別の手段にあっさり切り替える。
 
今回、『血塗られた迷宮』の霊現象の原因は、はっきりと敵だとわかります。迷宮には恐ろしいものが潜んでいたのです。あまりに飛躍した考えのようではありますが、それを裏付ける証拠が現れてしまいます。
壁に囲まれた、扉も窓もない部屋。そこに、2ヶ月前の行方不明者の亡骸が発見された。
人間技では壁をすり抜けて人を移動させるなどできはしない。
これまでの事件が謎解き中心だったのに対して、今回は戦いとなっています。とはいえ、直接戦闘はせず、いかにして敵の攻撃をさせないか、敵の有利な状況をつくらせないかという、知略の勝負といえそうです。
 
おまけ:
吸血鬼ドラキュラ。そのモデルとなった串刺し公「ヴラド・ツェペシュ」はドラクロア、もしくはドラキュリアと呼ばれることから、ドラキュラという呼称が取り上げられたのだが、それが後に吸血鬼の代名詞となり、魔族の王として古城に住まうというのが定番となった。ドラキュラも、モデルとなったヴラドも、人間の深い欲望と暗い殺意の衝動を体現している。今回の浦戸も、そのような狂気の怪物なのだろう。
 
恐怖と緊張の続くこのファイル7、結末やいかに!?ナル、逃げるのか?!
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