TRPGの楽しみ 体験・再現・共感・創造

ゲームの進行、おおよそのシナリオはGMが握っているとはいえ、プレイヤーは数で力をもっています。ゲームの進行を右に進めたいというGMの思惑に対して、プレイヤーAは左に15°向けたい、プレイヤーBは左に30°、等々これらが毎回違ったストーリーを生み出していきます。
ストーリーが目標となるようなプレイも(GM含め)あるでしょう。そのとき、どんなことを考えて進めていくのか、そういう話で。

俺はオレだ

プレイヤーキャラクター=自分という、バーチャル体験を求めるタイプですね。プレイヤーとGMは対決姿勢であることが多いです。戦闘等の判定のゲームバランスが大切なものです。D&Dとか初期のTRPGはこういうのが多い。問題は、小規模から大規模に向かっていき、インフレ気味になっていくこと。ドラゴンボールのように巧くまとまって膨らませ続けることは大変です。不運でヤムチャになってしまったPCがいたら辛いです。

俺はジョジョになりたいんだぁ!!

プレイヤーの願望、理想、興味、等々を追い求めるというタイプ。プレイヤーもGMも参加者全員がその元ネタを知っていること、お互いの趣向が似通っていることが前提となるでしょうね。
こうなると、理想を追求するあまり、ダイスやカード等のランダム要素やGMの用意したシナリオさえも理想の邪魔となり、我を通せばゲームでなくなり「なりきり」になってしまうことがあるでしょう。

俺は劉星鳳凰拳の使い手、峩篁將の息子、緋醍天なるぞ

設定を作り、世界をつくることに楽しみをみいだしたのはいいが、人に説明しきれないほど深い設定になってしまったタイプ。行き着く果ては、システム・ルールさえも独自に作成したものを使用、その団体には新規参入者は入り込めなくなってしまうでしょう。口数少なくとも分かり合える仲だからこそ、世界に一つだけのものができあがる反面、他の誰にも理解できないものになってしまうかもしれません。


どんなタイプであろうとも、プレイした時のそのストーリーは「二度と同じものは体験できない」、ということが共通していますね。TRPGはどのタイプの面白さも含んでいる、とてもバリエーション豊富な遊びです。あなたとあなたの仲間は、どんなストーリーを紡ぐのでしょう。