キャラクター演技とセリフ

2005-05-24 - GM日記

今回は『キャラクターになりきってセリフを言うこと』についてです。
マスターが提示した状況において、まずセリフからという人もいるでしょう。
GM:酒場に入ると店の主人が出てきてカップをひとつ取り出した。
PL:『一杯くれ。それとこの地図の場所はわかるか?』
あるいはマスターがNPCのセリフで君に対応を求めることもあるでしょう。
GM:酒場に入ると店の主人が壁の酒瓶とタルを指差し、『何にしやすか?』
PL:『いい酒があるじゃないか。だが、今は金がなくてね、その酒タルごと買うためにも、この地図の場所を知りたい。』
セリフで返す以外に説明という方法もあります。
PL:カップに金貨を入れる仕草をしながら、地図の場所を知らないか尋ねる。
PL:『酒も欲しいが、情報もほしい』と言って、地図を見せる。
どうでしょう。マスターもプレイヤーも、セリフだけのときもあればセリフ全く無しということもある、説明とセリフを組み合わせることもあるのです。

  • マスターとプレイヤーが1対1で、NPCとPCの会話になるときがあります。そういうときはつい勢いで事を進めてしまいがちだと思います。考慮時間が短く、反射でセリフが出ることもあるでしょう。
  • 会話で有利に進めるのはTRPGのルールにはない方法だと思います。「いや、常識的に、会話が行えれば交渉で有利に立とうとするのは可能」とかいう人もいるでしょうけれど、ルールに書かれていない穴をついた行動だと認識すべきでしょう。キャラクターの能力が弱くても、マスターに対して威圧をかけて何でも有利に運ばせようとするようなプレイも同じです。プレイヤーができるからキャラクターもできるというわけではないのです。逆にプレイヤーができなくてもキャラクターにはできることがあります。プレイヤーが体力なくてもキャラクターは重い武装で大活躍することが可能。それがTRPGですから。
  • セリフだけでは、足りない場合がありませんか?勢いで事を進めてしまう原因に、説明不足と手段の制限があります。会話だけで進めてしまえるようなことは、本当はまれだと思います。マスターもセリフだけでなく、NPCの表情や態度が変化するのを時折り説明すべきです。会話だけで進めてしまうと、他の手段に切り替えるタイミングを逸してしまうでしょう。
  • TRPGの特徴の一つに、行動の宣言に多彩なバリエーションをもてるということがあります。コマンドを選択するのではなく、状況に適した細やかな対応ができるのです。また、能力値という公平な方法が用意されているのですから、あるいは会話能力についても数値化すべき時期にきているのではないでしょうか。
  • TRPGに限らず、複数人でゲームをしているときに、盛り上がってくると自然とセリフが出て演技がかったプレイがでたりもします。
  • セッションの失敗の原因の一つである「とりあえず」を防ぐ為にも、行動はよく考えましょう。セリフだけでなく、プレイヤー同士話し合いましょう。