最近のPBMと物語コンテンツを楽しむ傾向のお話

PBMってのは、TRPGGMとPLのやり取りを、手紙でやるというもの。
それが今はEメールでやってるわけね。PBeMなんていう。


東京怪談というのがちょっと変わってる。プレイヤー自身で物語を作るのではなく、自分を投影したキャラクターが活躍するのを楽しむという形。
ちょっと簡単に手順を。(要約。しかも、サイトの説明概要を見ただけなので実際はもっと細かな点でいろいろ違うかもしれないがご容赦を)
1.プレイヤーはキャラクターを作る。(ここまでは無料)
 特徴とか能力値の設定をする。特徴は、スキルに該当しそうなものもあるが、物語の材料になるかどうかということが重要なのかもしれない。
2.次はどの事件に参加するかを選択する。
 草間興信所、ゴーストネットOFF、月刊アトラス編集部、アンティークショップ・レン、といった名前で分けられているが、それらの主要な登場人物に関する事件が語られるということらしい。
 それらのページにいき、『依頼をする』という形で参加を決定する。
 プレイヤーは、ここで課金が必要になる。『物語作成を依頼しそれを購入する』ということなのだ。そうして依頼したものが小説の形式で返される。


この、小説を書いているのが、『オーダーメイドCOM』のクリエイターたち。オーダーメイドCOMには同人活動のような人たちが、クリエイター登録しているようだ。イラストが多いが、音楽、小説、さらにはプログラマーなんかも募集している。このサイト、他のネトゲともタイアップしていて、自分の使用しているキャラクターの紹介用イラストなどを、このオーダーメイドCOMで依頼できるというのもある。

さて、こうしてRPGというよりも小説を楽しむようなタイプになっているのだけど、現在はこういう楽しみ方が多いのかなと思った。
いわゆる同人で、キャラクターや世界観だけ借りて、創作ごっこをするような感じだ。コミケがいまだに人気なのだよね。
RPGに対して、どういう楽しみ方を求められているのか。


・自分が主役。自分が体験、体感すること。
・自分の好みの物語を入手する。小説や漫画を書くことはしないが、自分の理想のものを欲する。


後者が増えているのかな。FEARの悪口じゃないけど、FEAR系のシステムでセッションすると、行動宣言を説明的に行わないで、セリフを言い出す人が多いなあと感じる。GMまでセリフで返してくるから、説明が欲しいこちらとしてはやりずらい。


さらに、物語におけるフィクションについて、「中ニ」という人が出てきている。若い人たちにこういう言い方をする人が多いようだ。
特撮やアニメ、ファンタジーやSFといったフィクション要素のものを中ニというらしい。ファンタジーアクションといえばいいのに、中ニアクションとか言う。
中ニって言われると、SFやファンタジーを馬鹿にされた感じがしないか?
これは、彼らがテンプレ的フィルタによる認識方法が染み付いている傾向のような気がする。萌のテンプレ。キャラクターのテンプレ。属性。用語による抽象化。アイコン化。
なんか気持ち悪いねぇ。メガドライブファミコンと言われたら気持ち悪いだろう?
一応念のため、引用しておく。

中二病(ちゅうにびょう)とは、思春期の少年にありがちな[要出典]、「微妙にずれた自意識過剰やコンプレックス」、それから転じて起こる数々の「日本の教育制度における中学2年生(14歳、ティーンエイジャー)くらいの年代にありがちな言動」を小児病に引っ掛けて揶揄したもの。
 
思春期の少年の言動の特異さ[要出典]は古来たびたび語られてきたが、明確にこれらを症状として「中二病」と命名し、人々に広く知らしめたのは、ラジオ番組『伊集院光 深夜の馬鹿力』であった。
 
その後、定義はそれ自体が非常に曖昧なものになってきているが、多くの場合、初期の意味である「自分を特別視」し、「中学2年生くらいの世代の好みそうな趣味・嗜好」を持っていると言う意味をさす。
 
現在では自虐ネタの意味合いというよりは、思春期の少年が行いがちな珍妙な言動に対する蔑称の一つとして定着するに至っている。
 
中二病 - Wikipedia
  http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E4%BA%8C%E7%97%85


こういう言葉の意味が変わってしまうことって、「言葉の語感から推測して、意味を知りもしないのに使う」という人によって間違って伝播してしまうんだろうな。今はネットで意味ぐらい簡単に調べられるのに。ぐぐれ。
ともかく、感性が個性が、テンプレによってジャンルわけされてしまい、「個性の時代」なんて遠いのだなと思った。


小説形式で返されるPBM。この筆者が複数いて、必ずしも統一されないというものだが、ここでは個性は尊重されるのだろうか。


東京怪談の運営会社である、テラネッツではこういう形式のPBMがいくつかあるようだ。
東京怪談.COM