劇場版名探偵コナン漆黒の追跡者(チェイサー)感想

さっそく見てきました。まあまあ面白かったです。
コナンが正しい推理をしている裏で、おっちゃんや警視庁が間違った推理から次第に真相に近づいていくあたりは、うまいなぁと思いました。
以下、ネタバレ
・前半はたいくつ
 状況説明に時間を取られ、連続殺人であるためにその関連情報を出し、さらに黒の組織絡みであることまで表現して、これでは時間が足りない。コナンの特徴である、アクションシーンもないまま前半を終わります。こんな感じなのでちょっと退屈なんです。
・後半は忙しい
 逆に後半はアクションや推理解決の部分のため、見所が多い。蘭のアクションシーン、少年探偵団の活躍、佐藤刑事の独立行動、そしてコナン対黒の組織。ひとつひとつはとても素晴らしく、そのつなぎがちょっともどかしいところがあったけれど、うまく決着をつけたという感じです。


 しかし、推理ものとしては、前半でまったくヒントも出ないので見ているだけになってしまったのが残念です。星が好きな青年が星座の形にして星座を汚すようなことをするはずがない、という理屈も不自然だな。これまでにコナンに出てきた犯人は自分の趣味や仕事になぞって事件を起こした者が何人もいるし。几帳面な性格、というのも証拠としては弱い。交換殺人の場合、アリバイこそが強力な証拠となり、交換した意味が強まるんじゃないかと。
 これは私の個人的推察だが、ゲストのDAIGOを使うためには交換殺人として真犯人と間違われる存在を用意せざるをえなかったのではないか?真犯人は、コナンと多数のセリフをやりとりしなくてはならないし、DAIGOの演技がアレなのでそれをふまえてチョイ役として登場させた。そのために、アリバイをとるストーリーもカット、最後にしか登場しないようにした。このような予期せぬ変更があったために、全体的にも完成度のあまいところができてしまったのかもしれない。


名探偵コナンのファンとしては、まあ良かったと思える作品だったけれど、映画をもう一度見るかどうか悩んでます。未見の友達に誘われたら見に行こうかとは思います。