ニコマス=アイドルマスターのMAD=コンストラクションゲーム


はてなブックマーク - アイマスについていけない。悔しい http://b.hatena.ne.jp/entry/http://anond.hatelabo.jp/20090331163908


ちょっと気になったのが、この部分。

そもそも元の物がどうなっているのかとか何をどうやって作っているのかを理解していないので

技術的なことはさておき、勘違いされてることもあるかと思う。アイマスは、「好きな曲のCDを入れればそれに合わせて踊ってくれる」という機能はない。ないので作ってる。


ニコマスの代表でありアイマスMADの根源である、PV系MADについて書こうと思う。


アイドルマスターは、ゲームを進めていくと、ステージでアイドルを歌わせ躍らせることができる。
さらに進めると、そのステージでカメラの切り替えが可能になる。デュオやトリオなら、誰が歌うのか、フレーズごとに指示もできる。こういう、コンストラクションゲーム(ゲームの構成を部品の組み合わせなどで自作できる)の部分をさらに発展させたのが、ニコマスなのよ。
あー、もっと細かく切り替えたいなぁ。別のダンスと組み合わせたいなぁ。別の曲でも躍らせたいなぁ。それを実現させるために、切り貼りを駆使して、PV系のMADが作られた。これが2007年ごろのニコマスだった。このころはPVというより、ライブなステージというもの。


今はそこからさらに進んでいる。別のステージで躍らせたいなぁ。別の衣装にしたい。ステージじゃなくてもいい。本当にPVにしちゃえ。そうして、ついに自作ステージの背景を手描きやCGで作り、さらにはアイドルまで自作でポリゴン作成しちゃう。


RPGツクールスーファミ版ではできることが限られてたよね。そこからパソコン版にきて、さらにPSとか次世代マシンではもっといろいろできるものが出てきた。
ニコマスもそうなんだよ。


ニコ動で人気のジャンルに、Phunやリトルビックプラネッツがあるよね。あれらも自分でいろいろ工夫して作り上げる、コンストラクションの娯楽だ。多くのMADもただの悪ふざけばかりじゃなく、そういう組み合わせの面白さというのがある。
どうやって組み合わせたんだ。こういうやりかたがあったのか。
謎の技術も、ネタを知れば謎でもなかったりする。


コンストラクションゲームには弱点がある。組み合わせでやりくりしているから、その組み合わせにも限界がくる。
全ての組み合わせが美しいわけじゃない。どうみても一発ネタにしかならないヒドイ組み合わせもあるし。
美しいもの、かわいいものを理想として試行錯誤してきて、その組み合わせのなかで「これが理想系」という定石みたいなものが見えてしまうと、コンストラクションゲームの終焉だ。
ニコマスは、技術力と発想力のあるPたちが、その組み合わせの限界を突破するべく新たな要素を投入してきた。だが、それでもゆっくりと緩やかに、終焉に近づいていくのだろう。


手描きや紙芝居系が伸びてきたのは、そのあたりの理由もある。


架空戦記なんかも含む紙芝居系について。
アイマスは、ストーリーがいくつもの小さなエピソードによって表現されているので、キャラクターの詳細な個性や出来事が固まっていない部分が多いのよ。そういう空白の部分を自身の空想で埋めて再構築するというのは、同人誌でもよくあるよね。だから、PV系よりはゲーム的ではなく、もっと二次創作の濃いものという感じだ。


以下、思うところをつらつらと。

ニコマスというかアイマスはどうして流行したのかってのはいろんな形で考察されていて、そういうのを読んだり見たりした所で自分が感じたのは、俺は乗り遅れたんだなぁという気分。

今のニコマスは、新規のファンが前の方の席で立ち上がってノリノリで騒いでいるようなもの。中には意味なんてわかんなくても「謎の技術だ」「振り込めない詐欺だ」とか合わせてるだけの人も多いだろう。流行ってそういうものだし。
その後ろの方の席では旧来のファンやアイマスの純粋なファンたちが、落ち着いてくつろぎながら、前の方の席のさわぎの頭越しにステージを眺め、にやにやしている。
さあ、キミはどっち?前の方の席にいきたいの?強引にかき分けてもぐりこんでいけばいいよ。後ろの方の席なら、結構空いてる。お気に入りの演目以外は席を立つ人も多いのでね。
もうしばらくすると、前の方の席の賑わいも居なくなってしまうだろう。その頃には俺たちも前の席に行って、本当に伝えたかったことを恥じらいもなく叫んでるんだろうなぁ。

ニコマスとかを見ていると「どうやってるのかわからん」という書き込みとかがあるのはわかるのだけれど、そもそも元の物がどうなっているのかとか何をどうやって作っているのかを理解していないので、技術的に何が凄いのかを理解するのがとても難しい。

ンマー、技術とかを知りたがるのは技術者の系統の人たちだけw 興味ないならその理屈まで理解しなくてもいい。DVDのレンズとデータ読み込みの機構を知らなくても、PS2にかければ映画は見られる。映画を楽しむのに、PS2の構造は知らなくていい。ただ古くなるとディスクが回らなくなるからそれは気をつけてな。
作り方に興味があるならこちらを。
ニコマスをもっと知りたい貴兄(C)に | タクヲ日誌 http://taxo.jugem.jp/?eid=418

要は流行しすぎてしまったであるとか、元からある程度の知識を要求されるであるとかで、内輪でしかわからないネタが多くなりすぎているのではないかという事かなぁ。

流行は小さかったものが大きくなってきたかな。ニコ動のユーザー数が増えたのと比例かもしれない。
それに2ちゃんねる的な、スラングの多用がニコ動にもあるからかな。知らないジャンルのお約束タグなんて理解できない。そこで、ニコニコ大百科ですよ!
内輪ネタはどこにでもあるよね。でも、それを前面に出してると、飽きられちゃうのは誰でもわかるもの。そういうのは、長く見ている人へのおまけなんだよ。サービス、サービス。あと、有名Pをいじるのは、あざとい技術ね。それを嫌う人もいるし、好みは人それぞれよ。


さて、じゃあ実際に動画をみようとして、あまりにたくさんの動画があるのでどこから手をつけたらようか。そういう人は、次のブログを見てみるといいでしょう。


爽快・楽しくなる動画 ニコマス新作に巡り合うための8つの方法 http://rdg.blog118.fc2.com/blog-entry-668.html


ニコマス初心者が観るべき10のアイマス動画 - はてなで留まってすぐ溶解 http://d.hatena.ne.jp/gouzou/20090211


他にもあると思う。「なぜじゃ、なぜうちのブログが紹介されないのじゃ」という人は、教えてね。


そういえば、うちのブログはTRPG関連のことを書くブログなのです。(なんだってー!)
なぜかニコマスPたちはTRPGファンが多かったりします。TRPGが好きなら、あるいはTRPGに興味あるけどどんなものか知りたい人は、このアイマス動画で楽しむといいかも。
卓ゲM@Sterとは (タクゲマスターとは) - ニコニコ大百科 http://dic.nicovideo.jp/a/%E5%8D%93%E3%82%B2m%40ster


今回は「ニコマスはコンストラクションゲーム」という部分を中心に書いたので、動画紹介関連はまたあとで。