らき☆すたをTRPGにする

アニメを原作にゲームを作るというのはとっても難易度が高い仕事です。
私もかつてはゲーム企画の仕事をしてました。あるとき、少女向け玩具のキャラクターを元にゲームを考えてくれと言われたことがありました。当時は「これ無理だよ」とありきたりなミニゲームを提示したのでした。しかし、今は「もっといろいろできるじゃないか?」と思うわけで、あの頃の自分は青かったと反省しています。
さて、表題の「らきすた」をゲームにする、しかもTRPGにするということですが、らきすたを分解してゲームにできるか考えてみます。
 
らきすたとは何か?
・女子高校生のエピソードそのもの
・キャラクターの性格表現そのもの
・おたく女子とその周辺の人のかけあい
・実写EDは要らない
こうして見ると、要素の少ないものだとわかります。もともと4コマなので、そりゃまぁ仕方ないです。
 
一方で、ゲームとは何か、TRPGにおけるゲーム要素に取り込むにはどうすればいいかを考えます。
 
競技性はあるか?
・こなた達は特に目的を目指していない
・詳細な能力の違いを表していない
・登場人物が少ない
どうも競技性の要素はないみたいです。
競技以外で、ゲームのワクを少し緩くして、娯楽の類いを考えてみます。
 
パズル性の遊びは?パズルのピースを彼女たちの要素から考えてみます。
・もとの表現がまちまち(こなた中心、つかさが少ない)
・共通要素自体も少ない(こなたが繋がりの中心)
・ありふれた「あるある」ということが題材なので特徴がない
どうも原作に頼ること自体が無理がありそうですね。
 
あと思いつくのは、カオス系の遊びがありますね。様々な要素をランダムに取り上げ、それらからできる「偶然の産物」の奇跡的な結果を楽しむというものです。
英語の授業でやりませんでしたか?5W1Hの単語を小さな紙に書いて、それぞれをまぜておかしな文章になるのを楽しむものです。これには欠点があって、あくまで「運にたよる」もので、本当に面白いものができるのは、わずかなのです。
そこで、あるていどプレイヤーが誘導や調整を行って、結果を面白い方に導くということができたら、それはゲームとなりはしないでしょうか?
 
・「こなたが」「かがみと」「ゲマズに行って」「買い物をした」
これだけでは面白くないので、何か事件があったようにします。
・「メイトに行って」「店長たちに」「強烈な宣伝をされた」
まだ面白くないかも。こうしてもっと要素を追加していきます。ただし、これができるのは・・・らきすたを知ってる程度ではダメで、濃いファン、らきすたマニアでなくてはならない!・・・というほどの濃い作品でもなかったんですけどね。
らきすたらしさ』とは、「らきすたのキャラたちの日常にありそうな、『あるある、そういうこと』を見つけていくこと」ではないでしょうか?
 
2007.12.2.追記:
関連・参考
物語にストーリーは必要か? 〜らき☆すたから考える〜 - 一切余計