列車シナリオ ワンピースとからくりサーカスを参考に

ちょっと前のワンピースで、『仲間が列車で連れ去られたのを追う』というシチュエーションでありました。そして、からくりサーカスで『列車で移動中を敵に追われる』というシチュエーションが展開されています。
列車シナリオの例として分析してみます。

追いかけるタイプ

列車といっても海列車といって海上の線路を走るのです。海賊のマンガなんだから海上が冒険の舞台というのは当然です。さて、先行する列車には3人の仲間が捕われています。そして、運良く乗車した仲間が一人、後部車両から入り込みます。捕われている仲間のうち2人は割と後ろの方の車両にすまきにされています。あと一人は、自分の立場のせいで、敵に従うしかないという状況、大人しく先頭車両で敵の本隊と一緒です。
ここから展開は、『後部のザコを倒す』→『仲間2人と合流』→『敵を倒しながらされに進む』→『先頭車両で敵本隊と対峙』という流れです。真っ直ぐに進むだけ、一本道のシナリオかというとそうでもないです。本編を読んだ人ならわかるでしょうが、頭は使いようだということ、一見一本道でも実は脇道もあるということです。列車の外側を行くことも、車両の切り離しも、どう進むかは自分しだいということですね。

追われ、守るタイプ

列車はある地点に急いで向かわねばならない。途中で止まるなどあってはならない。出発からいろいろ策を講じているのですが、犠牲もおおい。これは列車に乗っているけれど全員で目的地に向かって走っているのと同じことです。『ここは俺にまかせて、皆は先を急いでくれ!』定番です。『必ず俺も行くから』『こいつを片付けてすぐに追うから』自己犠牲が多い、からくりサーカスの特徴でもあります。自分の活躍所を見極めて、最悪相討ちでも敵を足止めするということです。

列車ならではのこと

乗っている自分たちは、敵に襲撃されていない間は休息できるということ。一旦走り出したらお任せ状態というわけです。それはつまり、止まってしまったら再出発も列車次第ということ。
息抜きのシーンで食堂車両なんかを出すのもいいでしょう。
急ブレーキでの衝撃は、事件の発生を思わせ、緊張するでしょう。
高速で走る列車では、外部からの侵入が容易ではありません。また、脱出も容易ではありません。

TRPGなら

ワンピースの「追いかけるタイプ」の方が使いやすく盛り上がるでしょう。計画と戦略と突発的な事件に対するリアクション、それらRPGの楽しみの要素がいくつも詰め込まれます。
からくりサーカスの「追われ、守るタイプ」では、FEAR系であれば出来そうです。ですが、順番待ち確定でのシナリオは、結構大変です。プレイヤーごとに満足度が極端に違ってしまうことになりかねないですから。
RPGの基本、ダンジョンものにも似た『列車シナリオ』はバリエーションも考えるといろいろできそうです。