プレイヤーの立場の行動限界

のんびりと昔の雑誌「ウォーロック」を読んでいました。その中のリプレイ&シナリオ『古の書 開くとき』を読んでいて、あるところで気付いたことがありました。


プレイヤーたちは、奇策も交えながらうまく情報収集をしてゆきました。そして、肝心の目的、秘密の壺のありかがわからない。ある程度は見当がついたのだが、さて、どうしたものか。
ここでプレイヤー達は悩んでいます。あとはそのいかにも怪しい商人の素性と行動を調べることです。しかし、躊躇している。なぜか?
安全策ではこれ以上進めないということがわかったからです。事件の中心人物と直接顔合わせしないといけない、というところまできて動きが止まりました。
これは、2つの理由だと思います。まず、安全策でできる行動は尽くしたということ。そして、次の行動はもうわかりきっており、なおかつそれを行わなければ話が先に進まないということが明白になったことです。


コンピュータゲームならば、ここでセーブして、突入!もし死んでもやり直せるので気軽に挑戦できます。しかし、TRPGでは死は絶対回避せねばなりません。やり直しが不可能だからです。そのため、次の一手に躊躇してしまうのです。


最近、私の参加したセッションでもよくこういったシーンに出くわしました。マスターやってるときは、「次はどう動くべきかわかってるのに、なぜ躊躇するのかな」と思ってましたが、プレイヤー側からすれば、まさに覚悟が必要な場面にきているのです。だからキツイ状況を嫌ったり、全滅に近い状況になったりしたのでしょう。反省。。


:追記
プレイヤー側は、魔法やアイテムを消費しながら進まなければならない一方でGM側は全力全快の敵キャラを出せます。
プレイヤーはいつゴールに辿りつけるのかわからないため、節約しがちになるということもあります。
戦闘バランスを考えて、このアイテムを持たせておけばいいだろうと「少し強力な消費アイテム」を渡したとしてもうまく使ってくれないで全滅したー、なんてことが起きるのも、そういう理由だと思います。初見では、どこで置きボムをすればいいのかわからないのです。
ついでに、TRPG慣れした人が、ダイスをあまり振らないプレイに向かう傾向があるのも、消耗や失敗の危険を軽減するためでしょう。


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