ゲームマスターってなんだろう?

ゲームマスターGMという人がTRPGには必要です。GMTRPGにおけるシナリオとルールの準備をし、ゲーム中はゲームの進行・審判などをしなくてはなりません。忙しいです。でも楽しいんです。なぜなら、創作活動の喜びを味わうことができるからです。

GMは忙しい

GMはシナリオを用意します。シナリオとは、ストーリーのみでなく行動予定などを含めた計画のことを指します。ゲーム開始からプレイヤーに行動の指針を情報という形で与え、プレイヤーの行動を予測しその後の展開を設定しておきます。
ルールの準備もします。情報屋と交渉するのにどの程度の難易度で判定が成功するか、最初の町ではどんな武器が手に入るのか、街道で旅人に出会う可能性、今回の目的となる廃墟で待ち構えるモンスターはどんな種類で能力値はいくらか、などなどを決めておくことです。

GMが全てをにぎる?

プレイヤーはGMから与えられた情報通りにしか動けないのでしょうか?うまいGMなら、誘導する仕掛けを用意していて予定通りにプレイヤーに行動させるでしょう。
しかし、一般的には、プレイヤーはGMの用意したシナリオを予想し、どんな行動をすればストーリーが動くのか、どんな行動をすれば自分のキャラに相応しいのか等、それぞれの行動理由を持ちます。
GMの与える情報がうまく伝わらなければ誤解から予想外なストーリー進行になることもしばしばあります。GMがうまく情報を伝えて誘導しても、サイコロの目という強敵が立ちはだかることもあります。プレイヤーが鈍いなら、GMの技量に関わらず遅延進行となることは多々あります。
つまり、TRPGのゲーム進行はGMが8割を握っているようでもありますが、プレイヤーの行動があってこその進行というものなのです。

GMはゲームデザイナー?

cRPGに置き換えてみると、GMはゲームデザイナーが行っているといえます。シナリオとルールの準備、プログラムがデザイナーの意志を反映した動作をさせるようにするなどです。でも、GMはゲームデザイナーとは違います。GMもプレイヤーと一緒に楽しむ立場だからです。

シナリオの行方

シナリオ進行というものを、「GMのためのゲーム」と考えることができます。プレイヤーAはいつも話しは半分くらいしか聞いていないが行動力はある。プレイヤーBは決断が早すぎてようするにおっちょこちょい。プレイヤーCは話は聞いているようだがあまり口を開かない。さて、こんなとき、誰にどんな行動させるか?というゲームというわけです。Aを中心に話を進めれば、熱血系アクションドラマ、Bならジェットコースタームービー並に忙しく動き回る、Cであればミステリーというところでしょう。

RPGをつくる

さて、cRPGにおけるプレイヤーは、複数のキャラを操作するものが多いですね。そうなると、先ほどの「GMのためのゲーム」と似たような視点も含んでいることに気が付きます。cRPGのプレイヤーはシナリオの進行の役目をかなり大きく握っているのです。そうであれば、今後のcRPGではもっとシナリオを操るような、もっと自由な行動のできるゲームが現れるのではないでしょうか。あるいは、GMの立場自体を楽しむゲームというのもありでしょう。
作ることもゲームの一部となるのかもしれません。どんなRPGをつくろうか?