ドクター・ストレンジ

天才外科医として調子にのっていたところ、事故にあい、両手がうまく動かせなくなるほどの重症を負った主人公ストレンジ。
幾度の手術にもその手の状態だけは治らず、震えるままだった。
財産も味方も失い、行き着いた果て、東洋の山奥で、超常的な能力を操る組織に出会う。そして、その能力をようやく得たところに、かつて組織の属していた裏切り者が禁断の術を用いて遅球を支配しようと動き出す。主人公はその戦いに巻き込まれていく。


・常識の世界のエリートからの脱落=選択肢の喪失
始め、ストレンジには戦う理由はありません。彼は自分の両手を治すことだけが目的でしたから。
その同期についてはあまり触れられていませんが、医者としての再起を目指していた、その純粋さを組織の師匠エンシェント・ワンは見抜いて、そしてそこを買っていた。後半の出来事において、戦う理由を得るが、この一度どん底まで落ちることで選択肢を失くし、次のステップへつなげるようになっている。


・真実を理解?ではなく真実を受け入れること
後半の出来事の中で、ある問題についての疑惑を晴らすことが。その真実を理解するというよりは、そうなんだから仕方ない、というどうにも理屈では説明できないところに行き着く。世の中は、理屈と真実とで出来ていて、その両方のバランスをよく受け入れることができないと、他人との衝突が起きやすくなる。まあ、こちらが受け入れるつもりでも相手が拒否していれば、どうにもならない。ストレンジは医者のときには理屈だけで行きてのし上がってきた。その語、この事件の中で、理屈では説明できないもの、真実を受け入れることを学ぶ。そして、理屈と真実の両方を活かして、最後の難題を解決に向かわせた。


・次のマーベルワールドへ向かっての説明
ストレンジの修行中に、マーベルシリーズの世界観の説明とも言える部分が入っていた。これが、今後の他の作品との架け橋となる要素なのだと思う。