同人力とTRPG

絵や小説、音楽、詩、ゲーム、などなどの創作の楽しみを理解し、それを行う力を「同人力」と呼ぶとする。
TRPGには同人力が必要だ。
キャラクターシートに数値を書き込んで、名前をつける。その名前を決めるのさえも、同人力が必要だ。ファンタジーなのに、「たかゆき」とか「ゆりこ」とかでは雰囲気に合わない。『名前なんてどうでもいいだろう。名前が良いからといって攻撃力に+されるというわけでもない』というのは、同人力が足りない。
ホラーもののTRPGで、一度もドアを自分で開けないで過ごすという人は、同人力が足らない。常識的に考えれば、危険に近づかず生き延びるようにするものだが、それではホラーにならない。
GMはシナリオを考えるのに同人力が必要だ。市販のものを使うにしても、PLの行動は常に予想外のことを秘めているし、商店の店主の容姿や名前をとっさに考えたりとアドリブが必要な場面は多い。
何より、TRPGは受身でいるとゲームが進まない。観客でいるのでなく、舞台に上がって積極的に参加・行動する、そういうエネルギーが必要だ。