名探偵コナン劇場版−水平線上の陰謀−

観てきました。とても面白く、もう一度観たいと思うくらいに出来がよかったです。
予告情報では蘭のおぼれる様子が書かれていましたが、にも書いたように、第二作目とネタがかぶるので心配だったのです。しかしそれは良い意味で裏切られました。蘭のおぼれるシーンはありません。別の形で蘭と新一のエピソードを展開しています。
今回は全体的にアニメっぽさはかなり排除されており、普通の推理ドラマを展開していました。ちびっこ達には難しくて不満かもしれませんが、我々大きなお友達にはいい推理娯楽でした。
事件には大まかに言って二つの線があります。一つは犯人の行動の線。もう一つはコナン達の行動の線。これが巧く重なって自然に事件に関わってゆきます。犯人側もコナン側も、ちょっとした行動が伏線になっていました。ゲームにおいても、プレイヤーの操るキャラクターがどのようにして事件に関わるか、導入部分を考えるのは最も苦労する部分ではないでしょうか。
あと、コナンの行動、推理がウソ臭くなかったことですね。ともすると、アニメではなりゆきや勢いに任せてストーリーを進め、論理的には不自然でもそこをウソをついてしまうものが多いでしょう。例えば、愛する者同士は心が通じてるとかいって、まるでニュータイプのように奇跡的に相手の危機を察知したり。コナンにも同様の表現が過去にいくつか出ていましたが、今回はそのウソに対する予防線が巧みに張られています。伏線と同様、こうした予防線があるおかげでコナンに現実味が増し、ウソをつかずに気持ちよいストーリーを生み出しています。
名探偵コナンらしくないかもしれませんが、劇場版ならではの楽しみのひとつとして、今回のような複雑な事件というのも面白いと思いました。
分析と関係なく感想をいうと、、、、灰原がかわいい。中身は大人、でも体は子供。ちびっこなのに言ってることが大人。本人は自分が子供の姿なのを時々忘れているようです。そのギャップが面白いのだけど、今回はいいセリフ、いいリアクションが多くて灰原ファンにはうれしいでしょう☆蘭と園子もけっこう色っぽい仕草や服装も多かったし、少年探偵団のちびっこ達もなかなか活き活きとしていました。つまり、キャラクターにも細かく気を使っていて完成度が高い！（また分析しちまってるよｗ）いい映画、ありがとう！