リアルの行き着く先

ゲームの表現がリアル志向になり、ゲームの挙動も現実のものと近くなってきている。しかし、これはゲームのルールの曖昧化を招き、アナログ入力装置にがメインとなれば正確な操作を求めることはなくなり、なおかつ自然であろうとするなら『ゲームという非現実』こそが邪魔になっていく。本末転倒地獄行き(ズバッ)である。
ゲームとはそのゲームのためだけのルールが存在するもの。現実世界には、世界の理、物理法則、法律、などのルールがある。ゲームにこれらのルールを持ち込んでも、面白くなるとは限らない。ゲームの目的と関係ないルールが入り込めば、ゲームに不要な情報が邪魔してゲームの進行を妨げることになる。突き詰めればシミュレーターになってしまうという問題もある。シミュレーターとは、現実に基づいて設計製作される。ゲームではないので、得点もないしクリアもない。一応の目標はあるが、シミュレーターとしての区切りの意味での目標。
ゲームがゲームたるには、現実にこだわる必要はないのだ。もちろん、ゲームとはいえ、あまりに現実から離れすぎては違和感から体調をくずしてしまうかもしれない。ゲームが現実を模倣し、しかし、現実にはできないことをやれるという娯楽であって、現実とゲームが区別がつかないということはありえないことだ。現実そっくりのリアルより、存在感というリアリティ、手ごたえというリアリティを目指したい。
ゲームの面白さと、現実の面白さは別だ!