悪手は環境によって妙手に変る 定石も時には無意味にもなる

先日、友達から言われたことです。ボードゲームの例会に行って、いろんな人とゲームをしてきて思ったことだそうです。『うちのメンツはハメ師かギャンブラーばかりだ』
ははは、おっしゃるとおり。
いい例が、『ブラフ!』です。うちのメンツでは、数字で5個や6個なんてすぐに越えて、☆6個とか7個とか言い始め、☆を出していないと参加できないような、そういうインフレゲームになっていきます。
例会では、数字4個とか5個で「ブラフ宣言」があるそうで、まるで違うゲームとの印象を受けたそうです。


ゲームには勝利に向かう手筋があります。ゲームになれていけば、強い打ち筋や定石がわかってくるでしょう。
しかし、ゲームは参加するプレイヤーの趣向・性格によって、勝ちへの打ち筋が変ってしまうものです。
雑誌やサイトの攻略情報を元にした『定石』プレイをしても、勝つとは限らないものです。
参加者が、そうした定石をプレイする者ばかりであれば、定石を知り尽くした者が勝つでしょう。
しかし、定石よりも妙手狙いやギャンブル重視でのプレイヤーばかりであれば、定石なんてすぐに彼らに翻弄され、誰が勝つのか全く分からなくなります。


マジックもバーチャもそうでしたが、「定石をやらないやつはナンセンス」として、排他するような雰囲気がありました。彼らがやっていたのは、「今はチョキが主流だからグーが強いぜ」ということでした。しかし、その定石も数ヶ月後にはまた変ってしまう。結局いつも決勝に残るのは、『定石も知り尽くし、しかしアドリブでの解決もできる人』なのでした。定石だけじゃ勝てないのよ。


環境によって定石が変り、悪手も妙手となるのです。ゲームのプレイ時に、友達が妙な手を打ってきたときに「それダメな手だよ」と言わずに、様子を見てください。
そして、プレイ後の回想戦を行ってください。「この手はこういう意味を持っていた」と新たな発見があるかもしれません。